YUKIKO OKUNO

奥野 有紀子おくの ゆきこ

TRAINING

奥野選手が正しいランニングフォームと呼吸法をアドバイス

第5回は、将来の日本の女子マラソン界を牽引することが期待されている奥野有紀子選手が、正しいフォームと呼吸法をアドバイス。効率良く健康的に走るためのポイントを語ります。

2018.11.15 THU

今回のテーマは、ランニングフォームと呼吸法です。特に体力の消耗が激しい長距離を走る場合には、このポイントを押さえておくことが重要になります。そこで国内トップクラスの長距離ランナーである奥野選手に、ランニングフォームと呼吸をする時のポイントについて聞いてみました。

ADVICEランニングのプロからのアドバイス

正しいフォームで走る重要性

ランニングフォームが整っていないと、体の一部に負担がかかりケガの危険性も増えてしまいます。正しいランニングフォームはケガの予防になるだけでなく、ランニング自体の効果も高めてくれます。自己流ではなく、正しいフォームを身につけるように意識するようにしましょう。

また、正しいフォームで走るためには左右バランスのとれた筋力をつけることも重要です。特に女性は筋力が少ないので、腕立て伏せや腹筋、背筋など左右ともにバランス良く筋力がつくように、トレーニングを適度に行いましょう。

体の前の小太鼓を叩くように腕を振る

走るときは、顎を引いて肩の力を抜き背筋を伸ばすことが大切です。体幹には力を入れるように気を付けたいところですが、筋力が少ない女性にはこの姿勢をキープすることは難しいです。走りがきつくなると肩が上がってしまい、無理に前に進もうと体の前で腕を振る癖がある女性ランナーがいますが、そうすると大きく腕を動かす分、余計に体力を消耗してしまいます。

そんな時は、走っている途中で腕を回したり下ろしたりなど、リラックスすることを心がけましょう。少しコンパクトに腕を振れば上半身が疲れることもなく、脚も前に出てきます。私は体の前で小太鼓を叩くように、リズミカルに腕を振ることを心がけています。

呼吸は「息を吐く」ことを意識する

フォームと同じように大切なのが呼吸です。効果的な呼吸法は、速く楽に走るためだけでなく、正しいフォームとペース作りにも役立ちます。そこでポイントとなるのが「息を吐く」ということです。息苦しくなると「息を吸う」ことばかりに気を配りがちですが、息を吐かなければ吸うことはできないのです。

私は二歩で吸って二歩で吐くというリズムなのですが、何回ずつ吸って吐くという決まりはありません。呼吸は乱れてくると浅くなりがちなので、体の動きに合わせて、深く呼吸することを心がけましょう。「息を吐く」を意識すると、必要な分を吸い込むことができるようになるはずです。

奥野選手が語ってくれた「ランニングフォーム」と「呼吸」のポイント。今回は「疲れない走り方」についての豆知識をまとめてみました。

Vol.05

ランナーの永遠のテーマ!疲れない走り方とは?

「疲れにくい走り」とはどんなものか?
ランニングをはじめたばかりの初心者、10年以上のラン歴があるベテランなど、レベルや経験年数に関係なく、長い距離を少ないエネルギーで走ることは永遠のテーマというべきものでしょう。
現在のランニングのレベル、体形、骨格によって、アプローチ方法は変わってきますが、共通した基本的なものをいくつか紹介しましょう。

フォームを工夫する

フォームを改善することは、疲れない走りのためだけではなく、故障の予防にも効果があります。特に気をつけたいポイントは着地の方法です。

身体の真下に足を着くように着地できれば、前に進む力を抑えることなく上下動も最小限に抑えることができます。

コツとしては、その場で足踏みをして、真下に足をつく感覚をつかんだ後、走り出す。これを繰り返すと感覚がつかみやすいかもしれません。

フォームを自分でチェックするのはなかなか難しいですが、

・ショーウインドーに写る姿でフォーム(着地の姿勢)を確認する

・リラックスして走れているかを意識する

・シューズの減り具合を見て左右のバランスをみる

など、正しいフォームへの参考にしてみるのもいいでしょう。

強度(ペース)を一定に保つ

ある程度の距離を走ったときに「キツくて長く走り続けられない」という場合は、オーバーペースを疑ってみましょう。普段のペースをグッと落として走ってみると、意外なほど長く走る続けられるかもしれません。特に初心者の場合、走りたい距離に対しての適切なペースをつかめていなかったり、一緒に走る人についていこうとすることで、オーバーペースになることも多いでしょう。どうしてもペースが分からない場合は、心拍計などを使用してペースをつかむことをおすすめします。

コンディションを高めておく

フレッシュな状態で走ることも大切です。走ることが楽しくなると、つい走りすぎてしまい、疲労に気付かずパフォーマンスが落ちた状態で走ってしまう場合があります。
疲労がたまっている状態で走ると、、「悪いフォームを身に着ける練習」をしているのと同じ。故障もしやすくなります。

「VOL.3アフターケア」でもご紹介しましたが、ストレッチや筋膜リリースなどでコンディションを高めておくことは一見遠回りのように見えますが、疲れない走りへの近道でもあります。

奥野 有紀子YUKIKO OKUNO

資生堂ランニングクラブ

大学3年の時に日本学生女子ハーフマラソンで優勝し、4年生の時には大阪国際女子マラソンで8位入賞を果たした女子マラソンの有望株。2020年の東京五輪出場も視野に入れている。そんな奥野選手の特技がピアノ。2歳半から高校まで習っており、今でも実家に帰るとピアノを弾く。またアイドルグループの「嵐」が好きで「高校生の時はおかしなくらいハマった」。家族でファンクラブに入っているが、多忙な選手生活のため、なかなかライブに行けないのが悩み。スイーツ好きで、特にわらび餅には目がない。